◉コーヒーの副作用とは

◉コーヒーに含まれるカフェインの含有量は最大6倍まで開きがある
カフェインの量を考えるとコーヒーは1日3杯までという通説がありますが、当てになりません。品種や抽出法、時間経過などによって、カフェインの含有量はかなり変わるからです。実際にスコットランドのトマス・クロージアという研究家が色々なメーカーのコーヒーのカフェインの含有量を調べたところ、51〜322mgまで6倍を超える開きがあったということがわかりました。
豆や品種によってカフェインの含有量は変わります。よく日本に入ってくるコロンビア産のカフェインの含有量は1.2〜1.9%です。アラビカ豆は1.4〜2.1%、安価なロブスタ豆は2.6%です。深煎りコーヒーの方が浅煎りよりカフェインが少ないということがわかっています。カフェインは加熱すると消化しやすいため、深煎りすればするほど少なくなるという理論です。


◉じつはとっても怖いカフェイン依存
そもそもカフェインは必須な栄養素ではありません。しかも依存性・中毒性があり、飲むことで心拍数が増大します。神経過敏になってイライラしたり、離脱症状に悩まされたりすることも。
最近では、カフェインは乱用薬物の条件を全て満たすとも言われているほどです。しかしアヘンやアンフェタミンとは何が違うかというと、カフェインは自然と身体から抜くことができます。そのため、薬物としては認定されていません。
逆に言うと、乱用薬物との違いはそれしかないということなんです。


◉カフェインの副作用
カフェインはアデノシンの受容体を阻害するといわれています。アデノシンとは、受容体に結合することで睡眠を誘発したり、ノルアドレナリンを抑えたりする働きがある物質です。カフェインはアデノシンの受容体に先に結合し、アデノシンの結合を阻害し、睡眠を不活化してしまいます。
さらにカフェインを過剰摂取すると、血中の遊離脂肪酸を高め、アドレナリン分泌を促進し、インスリン抵抗性を高めるという報告が各国でされているんです。カフェインは集中力を高めたり想像力を豊かにしたりするという報告もありますが、決して無視できないデメリットも持つことを注意しておきましょう。


◉コーヒーが健康にいいは「嘘」。その理由はポリフェノールにある
一方で、コーヒーには死亡率が低下する、自殺率が減る、糖尿病の予防になるなどの健康にいい報告もあります。これはカフェインの作用ではなく、コーヒーにに含まれるポリフェノールの効果です。
この報告を持って、「コーヒーには良い面もある」「コーヒーは健康にいい」と主張する人もいます。コーヒーが善か悪かと考えたとき、ポリフェノールの恩恵の方が大きいのか、カフェインのデメリットの方が大きいのかを総合的に考えることで、判断できると言えるでしょう。
コーヒーに含まれる主なポリフェノールは、クロロゲン酸です。クロロゲン酸は強力な抗酸化作用があります。しかしクロロゲン酸はコーヒーによって大量に体内に入ってくると、COMTという酵素を大量に消費します。COMTはホルモン代謝に必要な酵素です。しかしクロロゲン酸の処理に追われてしまい枯渇すると、COMTはホルモン代謝に十分に行き渡りません。

そうすると、かえってホルモンバランスが崩れてしまうんです。ここでいうホルモンとは、女性ホルモンであるエストロゲンです。
エストロゲンがメチル化という化学反応を起こすにはCOMTが必要なので、COMTが枯渇するとエストロゲン代謝がうまくいきません。他にもドーパミンやノルアドレナリン、アドレナリンなどのカテコラミンと呼ばれる神経伝達物質を不活化するためにもCOMTは必要です。当然枯渇すると、そこにも影響があります。
コーヒーのポリフェノールが健康にいいという側面はある意味正しいですが、栄養バランス全体で見ると必ずしもいいことばかりではないことが分かります。


◉コーヒーが胃を弱くする
コーヒーはガストリン放出と胃酸分泌を刺激してしまい、胃食道逆流を促進してしまうんです。俗に言う「胃がムカムカする」という状態ですね。有名なものでは、胃酸が食道に上がってくる逆流性食道炎があります。
さらにコーヒーによって下部食道括約筋が低下するということもわかっています。下部食道括約筋とは、胃から食道に逆流しないようにできた筋肉です。逆流を止める筋肉がコーヒーによって弱くなるため、逆流性食道炎のような症状が現れる可能性があるんです。
コーヒーは重要な消化器である、胃に大きな負担をかけてしまうということですね。


◉コーヒーがビタミンを低下させる?
ノルウェーの研究で、中高年層の男女10,601人を対象としたコーヒー消費量の調査をしたものがあります。この研究では、コーヒーの消費量が増えるほど血漿ビタミン濃度が低下した報告されました。
具体的に1日にコーヒーを4杯以上飲む人は、全く飲まない人に比べて葉酸が11.7%低下、ビタミンB6が14.1%低下、ビタミンB2が5.5%低下したのです。動脈硬化の原因となるといわれている総ホモシステイン濃度も6.8%増加してしまいました。

ーまとめー
コーヒーに関しては、トレーナーとしてできるアドバイスは「できるだけ控えたほうがいい」です。しかし、現在大量のコーヒーを飲んでいる人は、いきなり飲む量を0にすると離脱症状が起きる危険があります。少しっずつ量を減らしたり、カフェインレスコーヒーを利用して、ちょっとずつコーヒーから離れていきましょう。

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